■月46ドルの補償

 この日の式典に参加したビキニ島出身のヒントン・ジョンソン(Hinton Johnson)さんは、家を追われた島民に対する米政府の補償額は不十分だと批判する。「毎月支払われている補償金の額は現在、1人当たり46ドル(約4700円)。1日当たり1ドル(約102円)と少しだ」

 マーシャル諸島の核被害補償裁判所(Nuclear Claims Tribunal)がビキニ島に住んでいた人たちに対する補償や島の除染などに充てるための資金として支払いを命じた額は、5億6000万ドル(約570億円)を上回る。しかし、その支払いをする資金がないのだとジョンソンさんは言う。

 ジョンソンさんは、「家を追われ、故郷に帰ることができずにいる期間に対する補償として、われわれは米国とマーシャル諸島の両政府に対し、裁判所が命じた金額を支払うよう求めている」と語った。(c)AFP