■ロシア文化にあふれた閉会式

 「ロシアの反映(Reflections of Russia)」というテーマで構成されたセレモニーでは、ロシア生まれの画家シャガール(Marc Chagall)の作品を具現化したような花嫁やバイオリン弾き、子供や動物が登場し、ファンタジーの世界が展開された。

 ロシアの名ピアニスト、デニス・マツーエフ(Denis Matsuev)が62台のピアノに囲まれながらセルゲイ・ラフマニノフ(Sergei Rachmaninov)のピアノ協奏曲第2番を演奏すると、伝説のバレリーナといわれるアンナ・パヴロワ(Anna Pavlova)をはじめとするロシアの名門ボリショイ・バレエ団(Bolshoi Ballet)とマリインスキー・バレエ(Mariinsky Ballet)のバレエダンサーたちが華麗な舞を披露した。

 その後、会場には12個の書斎をイメージしたセットが登場し、アントン・チェーホフ(Anton Chekhov)やドストエフスキー(Fyodor Dostoyevsky)、アレクサンドル・ソルジェニーツィン(Alexander Solzhenitsyn)といった、ロシアの偉大な小説家、詩人、劇作家たちが執筆する様子が再現された。

 スタジアムの中心に設置された赤と白のサーカス小屋の周りで曲芸を披露したパフォーマーたちは、ロシアのサーカス文化を観客にアピールした。