【2月20日 AFP】朝鮮戦争で韓国と北朝鮮に離散した家族らが20日、北朝鮮の景勝地、金剛山(Mount Kumgang)で再会を果たした。再会事業が実施されたのは約3年ぶり。

 高齢となった数百人がそれぞれの家族と涙を流しながら強い抱擁を交わし、写真を見せ合ったり薄れゆく当時の思い出話に花を咲かせたりした。

 南北離散家族の再会事業は、同時期に予定されていた韓米の合同軍事演習に北朝鮮が反発、いったんは中止の可能性が高まったものの、南北2国間で高官協議を重ね、同日、実現した。

 テレビ映像によると、雪が激しく降る中、数十年生き別れになっていた北朝鮮に暮らす180人の親族に会うため韓国から82人がバスに分乗して同地入りした。中には高齢のため足腰が弱く、担架での移動を余儀なくされる参加者もいた。

 会場には番号が付けられたテーブルが並べられ、兄弟姉妹におじやおば、義理の家族らを探し当てては、お互いの腕にしがみついて泣き崩れる場面がみられた。

 93歳の韓国人男性は、1950~53年の朝鮮戦争で当時妊娠中だった妻と離れ離れになり、その後一度も会えないまま64歳になった息子と初対面を果たした。(c)AFP/Kim Dong-Hyun