【2月20日 AFP】ウクライナの首都キエフ(Kiev)の独立広場(Independence Square)では18日朝から始まったデモ隊と警官隊の激突で、双方合わせて少なくとも26人が死亡し、同国はソ連崩壊以来最大の危機に陥っている。同広場では19日、反政権デモ隊が燃えるバリケードを挟んで警官隊とにらみ合いを続けている。

 治安部隊によるデモ排除は国際的非難を引き起こし、米ホワイトハウス(White House)は「全く常軌を逸した」暴力行為と呼んでいる。ウクライナのビクトル・ヤヌコビッチ(Viktor Yanukovych)大統領はデモを扇動したとして野党勢力を非難し、全国規模の「対テロ作戦」実施を宣言したことも、非難の声を高める要因となった。

 同大統領はまた、政府軍のウォロディミル・ザマナ(Volodymyr Zamana)参謀総長の解任を発表。解任の理由は明かされていないが、ザマナ氏は今月初め、デモ隊への武力行使に反対する考えを公言し、ヤヌコビッチ大統領と意見を対立させていた。

 欧州連合(EU)は、20日に臨時の外相理事会を開き、制裁措置を話し合う予定。制裁の呼びかけを率先したのはフランスとポーランドで、これに米国、英国、ドイツも加わり、流血の事態を非難した。

 独立広場では、治安部隊は主要デモキャンプ排除の動きを一時的に停止している模様で、人々が次々と現場に入り、食料や衣服、医薬品をデモ隊に届けている。

 一部のデモ参加者は火炎瓶や敷石を警官隊に向かって投げたり、治安部隊との間で炎上するバリケードに木材を積み上げたりしている。

 ウクライナの保健省によると、18日朝からの衝突で警官10人を含む26人が死亡した。負傷者はデモ隊側で260人以上、警察側で340人以上という。親政府派の地元紙Vestiは、同紙の記者1人が覆面の男たちに撃たれ死亡したと報じている。(c)AFP