【2月12日 AFP】アルジェリア北東部で11日、78人を乗せた軍の輸送機が山岳地帯に墜落し、生存者1人が見つかったものの、残る77人は全員が死亡した。同国防衛省が発表した。

 同省によると、墜落したC130ハーキュリーズ(C-130 Hercules)輸送機には兵士らやその家族74人と乗員4人が乗っていたという。治安筋や国営メディアは当初、乗客乗員数を103人と伝えていたが、同省は人数が食い違った理由については説明していない。

 同機は同国南部の砂漠地帯にある駐屯地タマンラセト(Tamanrasset)を出発し、首都アルジェ(Algiers)の320キロ東にあるコンスタンティーヌ(Constantine)に向かっていた。ちょうど下降を開始した時に管制塔との連絡が途絶えたという。国営メディアは軍報道官の話として、現地時間同日正午(日本時間同日午後8時)ごろウムエルブアギ(Oum El Bouaghi)地方の山に墜落したと伝えている。防衛省は「強風と大雪を伴うひどい悪天候」が墜落原因との見方を示している。

 墜落現場からは、同日夕方までに女性4人を含む76人の遺体が回収された。公共ラジオ局によると、生存者は頭部に外傷を負っており、コンスタンティーヌの軍病院に搬送された。

 同事故は、同国で起きた中でも最悪規模の犠牲者を出した航空機事故となった。アブデルアジズ・ブーテフリカ(Abdelaziz Bouteflika)大統領は、この事故で命を落とした兵士らを「殉死者」とたたえ、12日から3日間の国喪を宣言した。(c)AFP/Amal BELALLOUFI