■世界王者チャン「ベストの演技ではなかった」

 羽生の前に滑走した23歳のチャンは、自己ベストより10点近く低い89.71点に終わった。

「明らかに、自分のベストの演技ではなかった」

「ジャンプはすべてあまり良い出来ではなかったが、ある意味ではここでやってしまって良かったのかもしれない。不安を出し切れて良かった」

 しかし、チャンは9日に行われる団体戦のフリースケーティング(FS)には出場せず、カナダはケヴィン・レイノルズ(Kevin Reynolds)の出場が予定されている。

 2009年と2013年の世界フィギュアスケート国別対抗戦で優勝を果たしている米国だが、ジェレミー・アボット(Jeremy Abbott)が失敗続きの演技で苦しみ、ペアでマリッサ・キャステリ(Marissa Castelli)/サイモン・シュナピア(Simon Shnapir)組が5位に入って多少の盛り返しを見せた。

 プルシェンコに続く演技の直後、涙を浮かべたアボットは「どうしていいかわからない」とコメントした。

「会場で鼓動が聞こえてきて、頭の中で静寂を感じた。五輪での失敗を経験した今、前に進めるよ」

 女子シングルSP、アイスダンスSD、そしてペアのFSは8日に行われる。続いて、男子シングルと女子シングルのFS、そしてアイスダンス・フリーダンス(FD)が9日に行われ、順位が決定する。(c)AFP/Emmeline MOORE