【1月27日 AFP】スイスのジュネーブ(Geneva)で開かれているシリア内戦終結に向けた国際和平会議で26日、数か月にわたり政府軍により包囲されている中部ホムス(Homs)の反体制派掌握地域から、女性や子供を安全に避難させることを、シリア政権側が認めた。同会議で初となる具体的な約束だ。

 国連(UN)とアラブ連盟(Arab League)合同のシリア特別代表を務めるラクダール・ブラヒミ(Lakhdar Brahimi)氏は、シリア政権と反体制派の双方の代表団による協議2日目を終えて開いた記者会見で、バッシャール・アサド(Bashar al-Assad)政権が女性と子供の脱出を「即座に」許可することで合意したと述べた。

 しかしホムスの反体制派活動家らは、まずは支援物資と脱出者が逮捕されないという「保証」が必要だとして、今回の合意に懐疑的な見方を示している。

 ブラヒミ氏は、深刻な物資不足が起きているホムスへの人道支援について、反体制派の部隊はすでに合意しており、地元当局は検討中だとした上で、27日にも実現するだろうとの期待を再び表明している。

 26日の会議ではまた、シリア国内で投獄または誘拐されたり、行方不明になったりしている数万人の人々や、捕虜の交換に向けた交渉努力についても触れられた。

 反体制派は、政府に拘束された約4万7000人の仮名簿があるとし、うち女性と子供約2300人の氏名は提出済みであると述べている。(c)AFP/Michael MAINVILLE, Jonathan FOWLER