【1月23日 Relaxnews】「世界で最も旅行者の訪れる町」として知られるパリ(Paris)だが、先ごろ発表されたロンドン(London)の外国人旅行者の数に、パリの人々は心穏やかでないようだ。

 パリの人々が敏感に反応したのは、仏紙フィガロ(Le Figaro)が「ロンドンがパリから栄冠を奪う」の見出しで報じた、2013年にロンドンを訪れた外国人旅行者数についての記事だ。同紙は、ロンドンの観光当局による外国人旅行者数が過去最高の1600万人になる見通しとの直前の発表をいち早く伝えていた。

 しかし、この論争には多少混乱がある。フィガロ紙が比較の対象として用いたパリの観光統計は2012年のものだったのだ。このデータによると、2012年にパリを訪れた外国人旅行者数は1570万人だった。

 また、ロンドン観光案内サイトの「VisitLondon」が発表した1600万人という数字は、2013年1月~9月の速報値(1280万人)に基づいてはじき出された数字だった。しかし同サイトの発表の中にはパリの観光客数と比較する記載はどこにもなかったという。

 さらにフランス人の気持ちを逆なでしたのは、英国の有名シェフ、ゴードン・ラムゼイ(Gordon Ramsay)氏の登場する観光促進のプロモーションビデオだった。この中でラムゼイ氏は「世界のどこにもロンドンでの食事に匹敵する場所などないのです」ときっぱり言い切っている。

 ロンドンのプロモーションビデオは、http://bit.ly/LeImFf (英語)で見ることができる。(c)Relaxnews/AFPBB News