【1月20日 AFP】映画『クールランニング(Cool Runnings)』で世界中の注目を集めたジャマイカのボブスレー代表チームが、ソチ冬季五輪への3大会ぶり出場を目前に、資金難に直面している。不足している資金は8万ドル(約830万円)という。

 カリブ海に浮かぶ島国ジャマイカのボブスレー代表は、1988年にカナダ・カルガリー(Calgary)での冬季五輪に男子4人乗りチームが初出場した。平均気温28度の常夏の国からの冬季五輪への挑戦の軌跡はその後、米ハリウッド(Hollywood)映画『クールランニング』の題材となった。

 ソチ五輪へは男子2人乗りのチームが出場権獲得をほぼ確実にしており、 20日の国際ボブスレー・トボガニング連盟(International Bobsleigh & Skeleton FederationFIBT)からの正式な承認を待っているところだ。

■「1ドルでもいいから寄付を」

 しかし、チームが発表した声明によると、たとえ正式に出場が決まっても、競技に参加するためにはあと8万ドルの資金が必要だという。声明は「歴史的なイベントでレースをするため、資金調達に協力して下さい。1ドルでも構いません。わずかな寄付も大歓迎です」と訴えている。

 ジャマイカ人スポーツ選手の情報などを紹介するウェブサイト「チームジャマイカ(Team Jamaica)」も、マイクロブログのツイッター(Twitter)のアカウント「@JamaicaOlympics」で寄付を呼び掛けている。インターネットを介して個人を含む不特定多数から資金を調達するクラウドファンディング・サイト「Crowdtilt」での資金集めには、19日までに1万400ドル(約108万円)の寄付が集まったという。

 チームでパイロットを務めるウィンストン・ワッツ(Winston Watts)選手は、自ら15万ドル(約1560万円)をチームに投資したものの、資金が足りず、週末に欧州で開催された最終選考のための大会に出場できなかったと主張。五輪出場のためには旅費4万ドル(約416万円)のほか、レースで使う交換用のランナー(刃)の購入資金が必要だと訴えている。(c)AFP