【1月20日 AFP】米国の数州で合法化への動きが高まっているマリフアナについて、バラク・オバマ(Barack Obama)大統領は、飲酒以上の危険はないとの見解を表明した。一方で、マリフアナの喫煙は「悪い考え」とも警告している。

 19日発行の米誌ニューヨーカー(New Yorker)に掲載された記事の中で、オバマ大統領はまた、ラテン系や黒人の貧しい若者たちは、裕福な若者たちよりもマリフアナの使用により刑務所に入る可能性が高いとも指摘している。

「これまで伝えられてきたように、私は若い頃にマリフアナを吸っていた。それは悪癖であり悪習だと思う。若い時から成人した後まで吸っていたたばことあまり違いはない。(ただし)私はマリフアナがアルコールよりも危険だと思わない」

 オバマ大統領は2人の娘、サーシャ(Sasha Obama)さんとマリア(Malia Obama)さんに、マリフアナについて「悪い考えだし、時間の無駄だ。健康にもあまり良くない」と話したという。

 同誌との広範囲にわたる一連のインタビューでオバマ大統領は、「中流家庭の子供はマリフアナの吸引で刑務所に入れられることはないが、貧困家庭の子供は入れられてしまう」とも指摘。「アフリカ系やラテン系の米国人の子供は貧困家庭である場合が多く、過度に厳しい刑罰を避けるための資金も援助も持たない場合が多い」と語った。

 さらに、最近コロラド(Colorado)とワシントン(Washington)の両州で嗜好(しこう)用マリフアナが合法化されたことについて、「多くの人が一度や二度は法律を破ったことがあるのに、ごく少数しか罰を受けない状況を、社会の中に作らないことが重要だ」と述べ、歓迎の意を表明している。(c)AFP