このテストは、カフェインが「海馬」に及ぼす効果を理解することを目的として行われた。海馬は、短期と長期の両方の記憶力が必要な「パターンの違いの区別」をつかさどる脳の部位。

 ヤッサ助教は「違いが分かりにくい画像が含まれない標準的な認識記憶課題を用いると、カフェインの効果は全く検出されないだろう」と指摘。「だが、これらの良く似た画像の使用は、さらに難しい『パターン分離』と呼ばれる区別を行うことを脳に要求する。今回の実験でカフェインによって促進されたプロセスは、このパターン分離と思われる」

 今回の研究は、脳細胞の健康に関する研究に役立つかもしれない。

 ヤッサ助教は「カフェインは健康な長寿と関連性があり、アルツハイマー病などの認知症に対する予防効果を持つかもしれない」と述べている。

「これらは将来の研究にとって重要な課題となるに違いない」(c)AFP