W杯まで半年、活発化する南米の過激サポーター集団
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■非を負うべきはクラブ経営陣
ウルグアイの社会学者レオナルド・メンディオンド(Leonardo Mendiondo)氏は、サッカーは南米の抑圧された社会的不満を垣間見ることができる「窓」だと語る。
この数年で南米の多くの地域は急速な経済成長を遂げたが、同時に「持てる者と持たざる者」の格差は大きく広がった。過激なファンを生み出すのは、彼らが住んでいる暴力の染みついた社会そのものだと同氏は説明する。
一方、アルゼンチンの専門家ルイス・ススタス(Luis Sustas)氏は、暴力的なサポーター集団とは「不条理な存在でも、モンスターでもない」という。むしろ彼らは過激なファンの集まりの一部となることで、社会における自分の立ち位置を確かめ、帰属意識を生み出しているのだという。
バーラ・ブラバやトルシーダ・オルガニザーダは、若者や失業者の中から最も頑強な類の人物を勧誘することが多く、時に熱狂の波の中で、平和的なファンをも引きずり込むような襲撃をも計画する。
「彼らはサッカーを通じて、社会からの圧力を発散させているのだ」と説明するのは、チリ中央大学(Central University of Chile)の社会学者アンドレス・パラ(Andres Parra)氏だ。暴力的なサポーター集団は、そうしたファンが忠誠を誓う「家族」として機能しているとした。
そしてパラ氏は、非を最も負うべきはクラブの経営陣だと指摘した。
「クラブ運営を担っている者たちがチケットを餌に危ない駆け引きをし、バーラ・ブラバたちに力を与えている」
(c)AFP/Oscar LASKI