【12月31日 AFP】南極海で厚い氷に阻まれ、1週間前から立ち往生しているロシアの調査船「アカデミック・ショカリスキー(MV Akademik Shokalskiy)」号は、そのままの状態で新年を迎えることになりそうだ。

 ショカリスキー号は24日、南極の仏デュモン・デュルビル基地(Base Dumont D'Urville)の東方約100カイリで厚い氷に阻まれて身動きがとれなくなった。

 30日には豪政府の砕氷船オーロラ・オーストラリス(Aurora Australis)が、研究者と観光客、乗組員の合わせて74 人が乗ったショカリスキー号まで10カイリのところまで近づいたが、猛吹雪に見舞われて引き返した。これまでにオーストラリス号を含め3隻の砕氷船が救助に向かったが、いずれもショカリスキー号に接近できず、失敗に終わっている。

 ロシア外務省によると、ショカリスキー号の乗客52人をヘリコプターで中国の砕氷船「雪龍(Xue Long)」へ運ぶ方針が決定された。雪龍は先にショカリスキー号への接近を試みて失敗したが、その後も近くにとどまっている。