【12月30日 AFP】 南極海で厚い氷に阻まれ、前週24日から立ち往生しているロシアの調査船「アカデミック・ショカリスキー(MV Akademik Shokalskiy)」号の救助へ向かったオーストラリアの砕氷船は30日、悪天候のため接近できずに終わった。

 豪海洋安全局(Australian Maritime Safety AuthorityAMSA)によれば、同国の砕氷船オーロラ・オーストラリス(Aurora Australis)号は30日午後、ショカリスキー号に10カイリの地点まで到達したが、凍てつくような強風と雪によって、オーストラリス号から18カイリの開放水域まで後退を与儀なくされた。

 立ち往生しているショカリスキー号の周りの海面は凍結しており、現場周辺では現在、最大秒速15メートルの風が吹き、雪が降ったりやんだりしているという。そのため視界が非常に悪く、作業が困難な上に危険なため、この日の救援を断念した。

 ショカリスキー号には、オーストラリア人探検家ダグラス・モーソン(Douglas Mawson)が1911~14年に行った遠征の足跡をたどっていた科学者や観光客、乗組員ら計74人が乗船している。装備がしっかりした船内で全員無事だという。同船はAMSAの救助調整センターと定期的に連絡を保っている。

 救助にはオーストラリス号を含め砕氷船3隻があたろうとしたが、前日接近を試みた中国の「雪龍(Xue Long)」号は氷を砕くことができず、もう1隻の砕氷船は救助作業をすでに中止しているため、オーストラリス号1隻に望みが託されている。オーストラリス号でも救助できなかった場合には、中国船に搭載されているヘリコプターで乗船者たちを避難させることも考慮されている。しかし30日の天候は、ヘリコプターの使用も危険だったという。

 今回の救助は、ショカリスキー号の遭難通報を衛星経由で受信した英国の救助調整センターから、オーストラリア当局が25日以降、引き継いでいる。(c)AFP/Madeleine COOREY