【12月26日 AFP】ローマ・カトリック教会のフランシスコ(Francis)法王は25日、バチカン(Vatican)で就任後初のクリスマスを迎え、シリアでの人道的援助の実施と、南スーダンの「社会的調和」の実現を呼びかけた。

 法王はまた、紛争に引き裂かれ「しばしば忘れられ、見過ごされている」中央アフリカ共和国に平和が訪れ、「子供時代を奪われた」少年兵に神の加護があるようにと強く訴えた。

 サンピエトロ広場(St Peter's Square)に集まった数千人の信者の前で多くの問題に触れた「ウルビ・エト・オルビ(Urbi et Orbi)」(ローマと全世界へ)の祝福の中で、法王は、信仰を持たない人にも世界平和を強く願うよう呼びかけた。

「シリアでは近年、紛争によってあまりにも多くの生命が失われ、憎しみと報復の火に油が注がれている」「愛するシリア国民をさらなる苦しみから救い、紛争当事者があらゆる暴力を終わらせ、人道的援助が受け取れる保証ができるように神に求め続けよう」

 また法王は南スーダンについて、「現在の緊張がすでに多数の犠牲者を生み出し、平和共存を脅かしているこの若い国家での社会的調和」を求めた。

 さらに法王は、移民問題では「受け入れと支援」を与えるよう呼びかけ、人身売買の惨状を終わらせるよう求め、フィリピンの台風犠牲者に祈りを捧げた。(c)AFP/Dario THUBURN