【12月13日 AFP】ベルギーの上院は12日、末期症状の子供にも安楽死を認める法案を可決した。同法案をめぐっては、国民の間で激しい議論が沸き起こっている。

 法案は、賛成50、反対17で上院を通過し、下院に送られることになった。法案の支持者らは、同法が来年5月の総選挙前に成立することを期待している。

 この法案は、未成年の患者が、病気が末期状態である、耐えがたい痛みがある、苦痛を緩和する治療法がないなどの理由で、安楽死を求めることを可能にするもの。

 ベルギーは、2002年に18歳以上の安楽死を認めている。隣国オランダは、12歳を超える子供にも安楽死を認めており、ベルギーの法案はそれに追随するものだ。

 ベルギーの法案は年齢制限を設けていないが、患者が自分の状況を認識しており、安楽死を要求することの意味を理解できなければならないと述べている。

 身体的苦痛にさいなまれている子供の末期患者の安楽死は法律の外で現在も行われているとする医師や看護師の話を基にすると、子供の安楽死は年間わずか10~15件になる見込みだ。(c)AFP