【2月21日 AFP】エイズ(AIDS)で苦しんでいた恋人の男性を窒息死させたと英BBCの番組で告白し、殺人容疑で逮捕された英国の司会者、レイ・ゴスリング(Ray Gosling)容疑者(70)が18日、保釈された。

 ゴスリング容疑者は15日に放送された番組で恋人の自殺をほう助した過去を告白し、17日に殺人容疑で逮捕されていた。

 ゴスリング氏の弁護士によると、同氏は警察に詳しく事情を話し、警察は供述内容の分析を進めている。近くさらに事情聴取が行われる見通し。ゴスリング氏は死亡させた恋人の氏名を明らかにしていないという。

 ゴスリング容疑者は番組で「あの日、医師から『何もできることはない』と言われた。恋人はベッドでひどく痛しんでいた。私は医師に『しばらく席を外してくれ』と頼んだ。医師がいなくなると、恋人の顔を枕で押さえ死亡させた」などと話していた。相手を窒息死させたのは、2人の間で合意に達した後だったという。

 この事件を機に英国では、安楽死や末期疾患の自殺ほう助を認めるべきか、激しい議論が起きている。同国では自殺ほう助は違法とされているが、起訴されることはめったにない。政府は今週、起訴の判断に関する新たなガイドラインを発表することにしている。(c)AFP

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