【12月12日 AFP】米大リーグ機構(MLB)の規則委員会が、選手の安全を向上させるために、今後本塁での衝突を禁止すると決定した。

 規則変更は米フロリダ(Florida)州オーランド(Orlando)で行われた冬季会合で発表され、選手会(Major League Baseball Players AssociationMLBPA)の承認を得ることができた場合、早ければ2014年シーズンから適用される。

 承認が得られなかった場合でも、MLBは2015年シーズンから強制的に変更を適用することができる。

 MLBの競技運営部門の副責任者であり、ニューヨーク・メッツ(New York Mets)のゼネラルマネジャー(GM)でもあるサンディ・アルダーソン(Sandy Alderson)氏はMLBの公式ツイッター(Twitter)を通じて、本塁での衝突に関していくつかの懸念があったことが変更に至った理由だと話した。

 アンダーソン氏は、「本塁での激突では一般にけがにつながりやすく、走者と捕手の双方に影響が及ぶ」とコメント。

 また、「野球に限らず、プロ、アマを問わないあらゆる今日のスポーツで、脳振とうに対する懸念が全般に高まっているということもある」と話した。

「他のスポーツ同様、われわれ野球に携わる人間も取り組まねばならない、喫緊の課題だった」

 この規則は本塁における走者と捕手の行為を規定するものだが、細かな部分についてはまだ定まっていない。

 現行のルールによると、捕手はすでにボールを保持していたり、ボールの処理動作に入っていたりする場合を除いて、体で本塁をふさいではならないが、この規則が実際に適用されないことは多くある。また捕手が走者の本塁への進路を正しくふさぎ、得点の機会がほぼない状況であっても、走者が本塁へ突っ込むこともある。

 一方で新しい規則の下では、本塁でのプレーの際、捕手は本塁をふさぐことを禁じられ、走者は滑り込みを要求される可能性がある。

 アルダーソン氏は、「規則の正確な文言と、実際にどのように適用されるかついては、これから最終決定を行う予定だ」と話している。(c)AFP