【12月5日 AFP】韓国のサムスン重工業(Samsung Heavy Industries)は5日、タンカー型の「世界最大の浮遊施設」が韓国南部・巨済島(コジェド、Geoje)で進水に成功したと発表した。全長は488メートルで、米ニューヨーク(New York)の観光名所「エンパイアステートビル(Empire State Building)」の高さを上回るという。

 サムスン重工業の公報によると、このタンカー型の施設は天然ガス(LNG)の洋上液化設備(FLNG)で「プレリュード(Prelude)」と名付けられている。11月30日に巨済島で進水式が行われたという。

 自力航行機能は装備していないため「船」ではないが、幅74メートル、高さ110メートルの巨大施設の排水トン数は60万トン以上で、世界最大級の空母6隻分に相当する。年間360万トンの天然ガスを液化でき、施設内のLNGタンクの貯蔵量は五輪プール175個分にもなる。

 英蘭石油大手ロイヤル・ダッチ・シェル(Royal Dutch Shell)の委託事業で、2016年9月の完成を目指している。完成後はオーストラリア北西部ブルーム(Broome)沖475キロメートル付近で操業する予定という。(c)AFP