【11月25日 AFP】反ファシズムを訴えていた男性歌手の刺殺事件をきっかけに複数の党員が逮捕・起訴されたギリシャの極右ネオナチ(Neo-Nazi)政党「黄金の夜明け(Golden Dawn)」が、支持率を大幅に伸ばしているとの世論調査結果が24日、発表された。

 日刊紙エスノス(Ethnos)の委託を受けて調査会社メトロン・アナリシス(Metron Analysis)が行った調査では、回答者の6.7%が、いま選挙が実施されるとしたら黄金の夜明け党に投票すると答えた。

 32.5%が投票先は未定だと答えた点を考慮すると、黄金の夜明け党の得票率は最大10%に達する可能性が高いという。

 黄金の夜明け党の支持率は、9月に左派系の歌手パブロス・フィッサス(Pavlos Fyssas)さんが同党の支持者に殺害される事件が起きたことで大幅に低下した。だが今月になって、党事務所前で党員2人が射殺され、左翼系の過激派が犯行声明を出したことから、同党に同情が集まったものとみられる。

 同党に所属する国会議員は18人いるが、うち6人が犯罪組織に所属した容疑で起訴されており、特にニコラオス・ミハロリアコス(Nikolaos Michaloliakos)党首は犯罪組織を運営していたとされている。(c)AFP