【11月22日 AFP】スペイン1部リーグのFCバルセロナ(FC Barcelona)に所属するリオネル・メッシ(Lionel Messi)が、21日に発表されたインタビューの中で、自身の最大のライバルであるレアル・マドリード(Real Madrid)のクリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)の得点力を称賛した。

 2012-13シーズンに46得点を記録したメッシは、シーズンの最多得点選手に与えられる欧州ゴールデン・シュー賞(The European Golden Shoe 2013)に選出された。

 授賞式の翌日にスペインの日刊スポーツ紙「マルカ(Marca)」のほか、欧州のスポーツ記者によるインタビューに応じたメッシは、ライバルのロナウドに敬意を表した。

「現在のクリスティアーノ・ロナウドが選手としてピークに達しているのかわからないけれど、出場するすべての試合で得点に絡み、クラブと代表、どちらの戦いでも常に存在感を発揮している」

「彼はそれを何年も続けているし、絶好調な時も、そうでない時も差を感じさせない」

 世界最優秀選手に贈られる「FIFAバロン ドール(FIFA Ballon d'Or)」の受賞レースでは、ロナウドの株が急上昇しており、これまで4年連続で受賞しているメッシに代わって選出される見方も強まっている。

 また、ロナウドは19日に行われたW杯ブラジル大会(2014 World Cup)欧州予選プレーオフ第2戦でハットトリックを達成し、ポルトガルを4大会連続となる本大会出場に導いた。第13節まで終えているスペイン1部リーグでは、出場13試合でリーグ最多の16得点を挙げている。

 メッシは今季のリーグ戦で8得点を記録しているが、左ハムストリングの筋断裂により10日のレアル・ベティス(Real Betis)戦を最後に戦列を離れており、離脱期間は最大8週間に及ぶ見通しとなっている。メッシが故障によって離脱するのは今季3度目となる。

 度重なる故障を受け、もっと自分のペースを維持するべきだったとする一部メディアの批判について、メッシは軽く受け流した。

「けがについて報じられることで不安になったことはないし、今後も心配することはない。けがに限らず、それこそどんなことでも話題にされたり、語られたりすることに慣れているからね」

「今はチームメートの助けになれなくて申し訳なく思う。ただ、けがは順調な回復が見込まれているし、来年になったら戻れる。再始動を心待ちにしている」

■生涯FCバルセロナを誓うメッシ、アルゼンチン代表でのW杯優勝は「夢」

 アルゼンチン代表としても活躍するメッシに対しては、複数のクラブが白紙の小切手を用意してオファーの機会をうかがっている。それでもメッシは、バルセロナを去る可能性を否定した。

「僕の希望は、永久にバルセロナに残ること。ほかのクラブが言っているとされることが事実であったり、興味を持ってくれる人がいるのであれば光栄に思う。そういう評価を得られると自分に誇りを感じる。でも僕の人生はバルセロナとともにある」

 これまで4度のバロンドール、3度のゴールデン・シュー賞の受賞歴を誇り、バルセロナではリーグ制覇、スペイン国王杯(Copa del Rey)、欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)と数多くのタイトルを獲得しているメッシだが、今でもなおアルゼンチン代表としてW杯優勝を夢見ている。

「個人とクラブで獲得できるすべてのタイトルを手にする運命に恵まれた。長年優勝から遠ざかっているW杯のタイトルを手にすることは、僕にとって、チームメートにとって、さらには国にとっての夢だろう」

 そんなアルゼンチン代表はW杯に向けて大志を抱いているとメッシは意気込む。

「僕たちは最高な状態でW杯を迎えて優勝する。それがアルゼンチン国民の夢なんだ」

 最大のライバル国を聞かれたメッシは前評判の高いブラジル、ドイツ、スペインを挙げつつ、「どの大会でも思いがけないチームが現れる」と警戒心をみせた。

 また、欧州チャンピオンズリーグに関してはレアル・マドリード、バイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)がバルセロナにとって最も恐れるべき競争相手になるとの見解を示した。(c)AFP