【11月13日 AFP】台風30号(アジア名:ハイエン、Haiyan)によって壊滅的な被害を受けたフィリピン中部タクロバン(Tacloban)近郊で12日、多数の被災者らが殺到したコメの倉庫の壁が倒壊し、下敷きになった8人が死亡した。同国政府の報道官が13日、明かした。

 フィリピン国家食糧庁(National Food AuthorityNFA)のレックス・エストペレス(Rex Estoperez)報道官によると、8人は即死だったという。

 壁が倒壊したのはタクロバンから17キロ離れた町アランアラン(Alangalang)の倉庫。群衆は警備に当たっていた警察官と兵士らを圧倒し、10万以上のコメ袋を持ち去ったという。

 コメ袋は1つ50キロの重さがあることから、「これほど多くを持ち去るには、相当の数の人々がいたに違いない」と、エストペレス報道官は話している。

 観測史上最大級とされる台風30号は、8日にフィリピン中部に上陸。多くの地域が孤立した他、数十万人が家を失い、飢えに苦しんでいる。(c)AFP