【11月13日 AFP】サッカー、エジプト・プレミアリーグのアル・アハリ(Al-Ahly SC)は12日、所属するアーメド・アブデル・ザヘル(Ahmed Abdel Zaher)が得点時にイスラム主義者を支持するゴールセレブレーションを行ったとして、13クラブW杯(2013 FIFA Club World Cup)のメンバーから外すと発表した。

 アブデル・ザヘルは、10日に行われたオーランド・パイレーツ(Orlando Pirates)とのCAFチャンピオンズリーグ2013(CAF Champions League 2013)決勝第2戦で2点目を挙げた際、4本指を立ててゴールを喜んだ。試合はアル・アハリが2-0で勝利した。

 クラブ側は優勝を果たしたチャンピオンズリーグの賞金を28歳のアブデル・ザヘルから剥奪し、シーズン終了後に同選手を売却する意向を示している。 

 4本指は、今年7月3日に解任されたイスラム主義者のムハンマド・モルシ(Mohamed Morsi)エジプト前大統領の支持者が使用していた。

 アブデル・ザヘルは政治的なジェスチャーを行ったことをサポーターに謝罪し、クラブ側の出す処罰は何であれ受け入れる意思があると声明を発表している。

 エジプトの首都カイロ(Cairo)市内のラバ・アルアダウィヤ(Rabaa al-Adawiya)広場では、前大統領の解任後、抗議活動を行うモルシ氏の支持者らが警察との衝突などにより1000人以上死亡している。

 同広場は、8世紀のイスラムの聖女にちなんでおり、「ラバ」がアラビア語で「4」を意味するため、アブデル・ザヘルが試合中に見せた4本指を立てる仕草が生まれた。(c)AFP