【11月4日 AFP】パキスタン、イスラマバード(Islamabad)の裁判所は4日、急進派のモスク(イスラム礼拝所)への強制捜査をめぐり訴追されている同国のペルベズ・ムシャラフ(Pervez Musharraf)元大統領(70)の保釈を認めた。

 ワジド・アリ(Wajid Ali)判事は、20万ルピー(約18万円)の保釈金でムシャラフ元大統領の保釈を認めた。

 今回の保釈で、ムシャラフ元大統領は帰国後に起訴された全ての罪の裁判で保釈を認められたことになる。だが保釈後も、同元大統領はイスラマバード郊外の自宅で厳重な警護下に置かれるとみられている。

 自ら国を離れたムシャラフ元大統領は5月の総選挙に出馬するため、3月にパキスタンに帰国。だが立候補を認められず、ベナジル・ブット(Benazir Bhutto)元首相暗殺事件への関与など複数の罪で起訴されている。同元大統領は現在、内務省の「出国管理リスト」に名前が掲載されており、政府の承認なしでの出国が認められていない。また、命に危険があるとして4月以降、自宅軟禁に置かれている。

 ムシャラフ元大統領は前月、1999~2008年の在任中の3つの事件をめぐる裁判で保釈を認められたが、その翌日、2007年に死傷者を出したイスラマバードの「赤いモスク(Red Mosque)」強制捜査をめぐり再び逮捕されていた。(c)AFP