【10月30日 AFP】キプロスの警察当局は29日、22年前に誘拐されたとみられている英国人によく似ているとの通報があったキプロス在住の男性をDNA検査した結果、この男性が全くの別人であることが判明したと発表した。

 英国人のベン・ニーダム(Ben Needham)さんは1991年7月24日、ギリシャのコス(Kos)島で1歳9か月のときに行方不明になった。生存していれば現在は23歳になっている。

 キプロス南部沿岸リマソル(Limassol)で少数民族ロマの人々を撮影したビデオに、現在のニーダムさんの姿を想像して作成されたCG画像によく似た男性が写っていたことから、キプロスの警察当局が男性の捜索を行っていた。

 警察当局によると、28日にビデオの男性が名乗り出たため、DNA検査を行ったところ、別人であることが判明したという。リマソルの警察署に現れた男性は自分がルーマニア出身で、おじとおばと共にキプロスに暮らしていると語ったとされる。

 先週も、ギリシャ北部のテッサロニキ(Thessaloniki)で、髪の色が明るめのロマ人の男性が、ニーダムさんによく似ているとしてDNA検査を受けているが、その時も別人であることの結果が出ていた。(c)AFP