【10月28日 AFP】多発性硬化症のフランス人男性が27日、エベレスト(Everest)上空からのスカイダイビングに挑戦し、無事成功した。難病患者として初の成功を収めたマルク・コップ(Marc Kopp)さん(55)は、「とても幸せだ。本当に疲れたけど、とても幸せだ」と挑戦後に受診したカトマンズ(Kathmandu)の病院で述べた。

 仏パリ(Paris)北東のロンウィー(Longwy)に住むコップさんは、10年以上前から多発性硬化症を患っている。この疾患では、患者の脳から身体への情報伝達において問題が生じる。

 コップさんは、友人でスカイダイバーのマリオ・ガバシ(Mario Gervasi)さんと一緒にエベレストの上空1万メートルを飛行中のヘリコプターから飛び降りた。

 AFPの取材でコップさんは、「同じ病気を患う人々を元気づけることができればと思う。(そして)たくさんの人が僕の後に続いてほしい」と語った。

 普段は車椅子で生活しているコップさんだが、ヘリコプターに搭乗するために現地では馬に乗っての移動が強いられた。この移動が脊椎には負担となったとしており、「最後の数日間は、この夢を実現できないのではと思ったことが何度もあった」とコメントした。(c)AFP