【10月21日 AFP】ギリシャ中部にある少数民族ロマの居住キャンプで16日、身元不明の4歳前後とみられる白人少女が見つかり、警察が親を捜している。

 地元メディアが「ブロンドの天使」の愛称で報じているこの少女は、ギリシャ中部ファルサラ(Farsala)でロマの夫婦と暮らしていた。金髪に緑色の目をしており、夫婦と血縁関係がないことはDNA鑑定でも確認された。

 警察は、少女が生後すぐに誘拐された可能性があるとして、ロマの夫(39)と妻(40)を逮捕した。しかし夫婦の弁護士は19日、母親が出産後まもなく育てることができないとの理由で手離した少女を、2009年に第三者を介して夫婦が預かったとAFPに説明。「誘拐でも強奪でも人身売買でもない」と述べて、事件性を否定した。

 ギリシャの警察当局によると、この年頃の少女の捜索願は出されていない。警察では事実関係を確認するため、国際刑事警察機構(ICPO、インターポール)の協力を得て少女の生みの親を捜すという。逮捕された夫婦の弁護士によれば実の母親はギリシャ国籍ではないという。

 夫婦は少女と暮らすようになった経緯について供述を二転三転させており、地元メディア報道によれば「スーパーマーケットの外で見つけた」「ブルガリア人の母親から預かった」などと主張しているという。(c)AFP