【10月18日 AFP】サッカーメキシコ代表のビクトル・ブセティッチ(Victor Vucetich)監督は17日、2014年サッカーW杯ブラジル大会(2014 World Cup)北中米カリブ海最終予選の2試合を指揮しただけで更迭されたことを明らかにした。

 6か国で争われる北中米カリブ海最終予選でメキシコは低迷し、ブセティッチ監督は同予選3人目の指揮官として9月に就任していた。

 ブセティッチ監督は米スポーツ専門サイトESPN.comに対し、「そういう方向で通達があった」と経緯を語り、その後メキシコサッカー連盟(Federacion Mexicana de Futbol AsociacionFEMEXFUT)から正式な解任宣告を受けたという。

 ブセティッチ監督は11日のパナマ戦ではメキシコを勝利に導いたものの、15日のコスタリカ戦に敗れて本大会出場の望みは風前の灯火となった。

 コスタリカのサンホセ(San Jose)で行われた予選最終戦で、メキシコは1-2と敗戦を喫したものの、同日行われた試合で順位を争っていたパナマが2-3で米国に敗れたことで4位を確保。11月に行われるオセアニア地区代表ニュージーランドとの大陸間プレーオフ進出を決めた。

 メキシコは1990年に本大会出場を逃したのを最後に予選を突破し続けており、敗退の危機を感じた連盟は9月に同国サッカーの聖地アステカ・スタジアム(Azteca Stadium)でホンジュラスに1-2で屈辱の敗戦を喫した直後、ホセ・マヌエル・デ・ラ・トーレ(Jose Manuel de la Torre)監督を解任した。

 後任には、アシスタントコーチを務めていたルイス・フェルナンド・テナ(Luis Fernando Tena)氏が暫定で就任したが、米オハイオ(Ohio)州で行われた米国戦に0-2で敗れ、在任期間はわずか1試合で終わった。

 そしてブセティッチ監督に白羽の矢が立ち、触れたものをすべて黄金に変えるという「ミダース王」のニックネームにかけて希望を託されていた。

 しかし、指揮を執った国内の複数クラブでは通算13個の国内タイトル獲得に導いた黄金の手も、代表チームには通用しなかった。

 6か国による最終予選10試合を通じてメキシコはわずか2勝にとどまっている。(c)AFP