【10月4日 AFP】スペイン財務省は3日、2014年度末の公的債務の対GDP(国内総生産)予想額が、単純な入力ミスで100億ユーロ(約1兆3200億円)高い数値で公表されていたと発表した。

 スペイン財務省の発表によると、2014年度末の公的債務はGDPの98.9%に相当すると見込まれ、4日前に発表した99.8%は誤りだったという。

 この誤りは数学的な計算で生じたものではなく、担当者が最後の2桁を混同して入力してしまったことが原因だという。

 この違いはわずかのように見えるが、欧州4位の経済規模のスペインでは、約100億ユーロに相当する。

 経済専門家によると、100億ユーロ少ない訂正を行っても、スペインの債務は憂慮すべき速さで上昇しているという。スペインは、2008年の不動産バブル崩壊に端を発した不況からなかなか脱することができずにいる。

 2011年に対GDP68.5%だったスペインの債務は、12年度末には85.9%に、2013年半ばには92.2%に急上昇している。

 マリアノ・ラホイ(Mariano Rajoy)首相率いる中道右派政権は、国家財政立て直しのために緊縮政策を取っており、本年度の公的債務はGDPの94.2%に拡大すると予測していた。(c)AFP