【10月4日 AFP】1851年に英ロンドン(London)で開催された第1回万国博覧会の会場として建てられ、後に焼失したガラス張りの建築物「クリスタル・パレス(Crystal Palace、水晶宮)」をよみがえらせる計画を、中国の投資グループ「中融控股集団(ZhongRong Holdings)」が3日、発表した。再建される水晶宮は大きさも規模もオリジナルと同じで、総工費は5億ポンド(約780億円)を見込んでいるという。

 英建築家ジョセフ・パクストン(Joseph Paxton)が設計し1851年にロンドン市内の公園ハイドパーク(Hyde Park)に建てられた水晶宮は、鋳鉄とガラスで作られた19世紀を代表する建築物。当時としては世界最大のガラス製建築物で、万博後の1854年にロンドン南郊の丘の上に移設されたが、1936年に火災で焼失した。焼失後も建物の名は地名として残り、一帯は公園となっているほか、サッカーチームの名称にもなっている。

 水晶宮の再建計画では、新たな一大文化施設の建設をめざして周辺73ヘクタールを公園として整備する。新たな水晶宮は、高さ約50メートル、全長約500メートルの予定で、計画を通じて新たに2000人の雇用を創出すると中融控股集団は約束している。

 中融控股集団の倪召興(Ni Zhaoxing)会長は「ロンドンは歴史と文化で世界に名だたる街だ。中国では、水晶宮は素晴らしい偉業としてたたえられている」と語った。

 着工は2015年以降の予定。再建計画の諮問委員長を務めるボリス・ジョンソン(Boris Johnson)ロンドン市長は、「パクストンの水晶宮は19世紀の産業革命のかがり火だった。発明の精神が詰め込まれ、その後のロンドンと世界の歴史を形づくる元となった」とコメントしている。(c)AFP