【10月1日 AFP】サッカー欧州チャンピオンズリーグ2013-14(UEFA Champions League 2013-14)に参戦するアーセナル(Arsenal)のアーセン・ベンゲル(Arsene Wenger)監督は、1日のグループリーグ第2節で対戦するナポリ(SSC Napoli)が自らの価値を証明するために士気を高めていると、選手に警告していることを明らかにした。

 ベンゲル監督率いるアーセナルは現在、プレミアリーグ第6節のスウォンジー・シティ(Swansea City) 戦に2-1で勝利し、2位と勝ち点2差の単独首位に立つなど、自信あふれる戦いを続けている。

 アーセナルはリーグ開幕戦でアストン・ビラ(Aston Villa)に敗れ、またしても無冠のシーズンに終わるのではと思わせたが、そこから驚くべき立ち直りを見せ、スウォンジー戦まで5連勝を飾った。

 しかしながらベンゲル監督は、セリエAで上位につけるナポリが、敵地エミレーツ・スタジアム(Emirates Stadium)でアーセナルの復権に歯止めをかけるべく、意欲十分で臨んでくるだろうと考えている。

■イングランドで力量見せたいベニテス監督

 その中でも特に、チームを率いるラファエル・ベニテス(Rafael Benitez)監督とストライカーのゴンサロ・イグアイン(Gonzalo Higuain)は、イングランドの観客の前で実力を発揮したい気持ちを強く持っている。

 前シーズンに暫定指揮官としてチェルシー(Chelsea)を率いたベニテス監督は、ヨーロッパリーグ2012-13(UEFA Europa League 2012-13)を制し、リーグではトップ4入りを果たしながら、クラブから長期契約を提示されることはなかった。

 結果、監督は今季からイタリアに仕事の場を移し、ナポリを喚起。チームはすでにリーグ戦6試合を終えて5勝を挙げ、さらにはチャンピオンズリーグでは前年大会準優勝のボルシア・ドルトムント(Borussia Dortmund)を本拠地で2-1で破る躍進を見せている。

 ベンゲル監督は、かつてのライバルであるベニテス監督がすぐさま結果を残していることは驚きではないという。

「ラファエル・ベニテスは優れた監督で、どのチームでもいい仕事をしてきた。幅広い経験を持っており、イタリアのチームを率いるのは今回が2度目で、他にイングランドとスペインでの指導歴もある」とベンゲル監督は語る。

「それだけの経験があれば監督にとっては自信になるし、自分の選択に確信を持つこともできる。キャリアを通じて彼がここまでの成功を収めてきたのは驚きではない」

■アーセナルではなくナポリに移籍したイグアイン

 一方、アルゼンチン出身のイグアインは、スペイン1部リーグのレアル・マドリード(Real Madrid)からアーセナルへの移籍の話がまとまりかけていたものの、最終的にはナポリからの高額のオファーを受け入れた。そのためイグアインもまた、アーセナルを袖にした自身の決断が間違いではなかったことを、何としても証明したいと考えている。

 しかしながらベンゲル監督は、移籍期限の最終日にレアルからクラブ史上最高額の移籍金4240万ポンド(約65億6000万円)でメスト・エジル(Mesut Ozil)を獲得できた今、イグアインが加入していた場合どうなっていたかを考えるのは意味がないと強調している。

「われわれは2、3人の選手をターゲットにしていて、そのうちの一人がイグアインだった。最終的に交渉はまとまらなかったが、だからといってイグアインの価値が落ちたというわけではない。ナポリが適切なタイミングで、イグアインという質の高い選手を獲得したというだけだ」

「いずれにせよ、レアルは最終的に2人の優れた選手を放出した。1人をナポリに、1人をアーセナルにね」

 好調のナポリと急激な再興を遂げたアーセナルの対決とあって、ロンドン(London)北部で行われる1日の試合はいっそう注目の度合いを増しており、ベンゲル監督もナポリへの称賛を惜しまない。

 その一方でベンゲル監督は、決勝トーナメント進出へ向けた大きな一歩となるこの試合の勝利に向け、チームに発破をかけている。グループリーグの開幕戦でオリンピック・マルセイユ(Olympique de Marseille)を2-1で下しているアーセナルは、この試合に勝利すればグループ突破への道のりがかなり楽になる。

「命運が分かれる対決とまでは言わないが、決勝トーナメント進出に大きな影響を及ぼす試合ではある。だからこの状況にまず取り組んで、積極的な気持ちで前進したい」とベンゲル監督は語った。

 ベニテス監督にとってこの試合で勝つことは、自身が欧州サッカー界でまだ大きな役割を果たすことができるという確証となる。それがいくら近年輝きを失いつつあるセリエAにおいてであってもだ。

「一歩ずつ進まなければいけないが、このチームに私は自信を持っている」とベニテス監督は、2-0で勝利した28日のジェノア(Genoa CFC)とのリーグ戦の試合前にコメントしている。

「われわれがどれだけの成功を収めることができるか語るのにはまだ時期尚早だ。でもとてもいい予感はしている」

(c)AFP/Steven GRIFFITHS