【9月27日 AFP】イタリア中部ジリオ(Giglio)島の沖合で昨年1月に座礁したクルーズ船「コスタ・コンコルディア(Costa Concordia)号」の事故で、現在も行方不明のままになっている2人の遺体を捜索していたダイバーらが26日、船の下になっていた海底で、複数の骨を発見した。

 市民保護局の報道官はAFPに対し、見つかった骨は「船外の、船が引き起こされた際に露出した海底部分にあった」と述べた。骨は「人間のものとみられる」が、確認にはDNA鑑定が必要で、結果が出るまで数日かかる可能性があるという。

 先週行われた11万4500トンの同船の引き起こしは、旅客船の引き揚げ作業としては史上最大規模となった。残る2人の犠牲者の捜索は、24日に開始されていた。

 伊ANSA通信によると、骨が見つかったのは同船の4番デッキが横たわっていた付近。救命ボートが備え付けられていたこのデッキでは、これまでにも犠牲者の遺体の多くが見つかっていた。フランコ・ガブリエリ(Franco Gabrielli)市民保護局長官は報道陣に対し、「発見場所から判断する限り、2人の犠牲者の遺骨である可能性がある」と語った。(c)AFP/Dario THUBURN