【9月3日 AFP】中国でフカヒレの需要が減少しているのは、当局の汚職の取り締まりの強化に伴い、贅沢な晩餐会が減少したため──。このような見解が、環境保護団体から出ている。

 米国に本部を置くピュー慈善財団(Pew Charitable Trusts)のサメ専門家、アンジェロ・ビラゴメス(Angelo Villagomez)氏は1日、太平洋諸島フォーラム(Pacific IslandsForumPIF)に出席するために訪れたマーシャル諸島で、「中国ではフカヒレの需要が減少しており、香港(Hong Kong)でも消費量が著しく減っている」と述べた。

 しかし、フカヒレの需要がこの1年で減少したのは、太平洋の島国の各政府がサメを保護する動きが高まったことと直接的な関係はなく、中国当局が汚職の取り締まりを強化し、ぜいたく品に反対するようになったことに関係しているという。

「これは保護活動とは関係ない。中国当局が汚職の取り締まりを強化したことで、フカヒレスープが献立に載るような晩餐会が減ったためだ。それに、アジアの若者文化も変化している。アジアの若者はフカヒレスープを(以前と比べて)あまり食べない」とビラゴメス氏は語っている。(c)AFP