【9月6日 AFP】2020年夏季五輪の開催都市を決める国際オリンピック委員会(International Olympic CommitteeIOC)の総会が、7日にアルゼンチンのブエノスアイレス(Buenos Aires)で行われる。

 ここでは、最終候補都市である東京の強みと弱みをまとめた。

■強み
安全と安心を強調した招致活動を行ってきた東京だけに、五輪開催へ向けた組織化と準備に関しては、間違いなくIOCの信頼を得ているはずだ。

 2016年大会の招致に失敗して以降は、周囲の助言を受け入れながら、国民の支持率という点でも、よりコンパクトにまとまった開催地という点でも、大幅な改善を見せてきた。

 東京五輪招致委員会(Tokyo 2020 Bid Committee)の竹田恒和(Tsunekazu Takeda)理事長は8月、AFPに対して「東京は、スポーツにとって不確実な時代に確実に五輪を開催できます。2020年の東京五輪は安全と、その他にも様々なものをもたらす大会になるでしょう。東京は世界で最も安全な都市で、財政も安定しています」と語った。

 より感情に訴える面で言えば、2011年の地震と津波によって1万9000人近い死者・行方不明者を出して傷ついた日本を、五輪開催が癒やすと竹田理事長は語っている。

 竹田理事長は12月、AFPによるインタビューで「五輪の招致活動、そして最終的に開催地に選ばれることが、2011年という困難な時期を経験した日本を癒やし、再びひとつにする助けとなります」とコメントしている。

■弱み

 7月、津波被害を受けた福島第一原子力発電所から、放射能に汚染された地下水が施設の外へ流出していることが確認され、原子炉の破損にともなう汚染が海洋に広がっているのでは、との長きにわたる懸念が現実のものとなった。竹田理事長は、東京と福島が250キロメートル離れていることを主張しているが、この件はIOC委員の心理に悪影響を与えるとみられる。

 熱意に欠ける点も多くの委員が問題視しており、東京が本当に五輪を開催したいのか、単なる名誉のための招致活動なのではないかと疑わしく思われている。これに対して東京は、「人前で感情を出さないのが日本人の国民性なのです」と返答している。

 さらに猪瀬直樹(Naoki Inose)東京都知事、またクレー射撃での五輪出場経験も持つ麻生太郎(Taro Aso)副総理による不適切な発言も、両者が謝罪したとはいえ、東京にとっては何ら助けになっていない。

 これ以上の同様の失言は致命的となりうるだけに、最後のロビー活動は細心の注意を払うことが求められる。(c)AFP/Pirate IRWIN