【6月25日 AFP】テニス、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2013)は24日、男子シングルス1回戦が行われ、大会第5シードのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)は6-7、6-7、4-6でベルギーのスティーブ・ダルシ(Steve Darcis)に敗れ、初戦敗退となった。

 2008年と2010年のウィンブルドンを含む通算12度の四大大会(グランドスラム)優勝を誇り、わずか2週間前には前人未踏の8度目の全仏(French Open 2013)制覇を達成したナダルが、世界ランク135位のダルシを相手に大会史上まれに見る屈辱的な敗退を喫した。

 ナダルがメジャー1回戦で姿を消すのはこれが初めてで、また全仏王者が同年のウィンブルドン初戦で敗れるのは1997年のグスタボ・クエルテン(Gustavo Kuerten、ブラジル)以来のこととなった。

 チェコのルカシュ・ロソル(Lukas Rosol)に2回戦で退けられた昨年大会に続き、ナダルは2年連続で早期敗退となり、今季の連勝記録を22試合でストップさせた。

 「シャーク」というあだ名で知られる29歳のダルシが今季ツアーでわずか2試合でしか白星を挙げていなかった一方で、ナダルは膝の負傷による7か月の離脱から2月に復帰して以来45戦中43勝を挙げ、合計7つのトロフィーを手中に収めていた。

 ナダルは全仏優勝直後、ウィンブルドンで膝の状態が持ちこたえるか、切実に懸念していることを話していた。そして前哨戦のグラスコート大会への出場を見送ったナダルは、この大会で2度チャンピオンに輝いている選手には見えず、初心者のようなプレーを露呈した。

 しかしナダルは、この敗北がかねてから苦しめられ続けている膝のけがのせいだと片付けようとはしなかった。

「今はそれ(膝の話)をする時じゃない。僕は全ての瞬間でベストを尽くそうとしたが、今日はできなかった。ウィンブルドンの前哨戦で腕ならしをしておかないと、グラスコートは順応するのが難しいサーフェスだ。今日はダルシが勝利を得るにふさわしい選手だった」

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