【6月19日 AFP】未成年を買春したとして起訴されているサッカーフランス代表のフランク・リベリ(Franck Ribery、30)被告とカリム・ベンゼマ(Karim Benzema、25)被告の裁判が18日に始まった。ただ、起訴判断における法解釈が適当でなかったとして、裁判は14年1月まで延期されることになった。今後の判断によっては、起訴が取り下げられる可能性もある。

 裁判所は、両被告に対する起訴判断での法律の解釈に問題があるとした弁護側の意見を正当であると認め、裁判の継続は、法解釈を整理した後に再開すると判断した。

 ドイツ・ブンデスリーガ1部のバイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)に所属するリベリ被告と、スペイン1部リーグのレアル・マドリード(Real Madrid)に所属するベンゼマ被告は出廷しなかった。また、両被告が買春したとされる元コールガールで現在はファッション・デザイナーのザヒア・デハール(Zahia Dehar)さんも法廷に姿を見せなかった。

 ベンゼマ被告は当時16歳、リベリ被告は当時17歳だったデハールさんと性的な関係を持ったとして起訴されている。フランスでの性的同意年齢は15歳だが、18歳未満に対する買春行為は犯罪とされ、最高3年の禁固刑、または罰金4万5000ユーロ(約570万円)が科される可能性がある。

 しかし両被告の弁護側は、買春で性的関係を持った相手が18歳未満と知らなかった可能性が高い場合でも、買った側の罪を認めてしまうとして、この法律が不正確に解釈されているとし違憲の可能性もあると述べた。

 この法律の解釈については、破棄院によって判断されることになった。破棄院は、裁判の継続、もしくは(法律の違憲審査を行う)憲法院への付託のどちらかを命じる。

 破棄院および憲法院の判断が出るまではそれぞれ最大で3か月を要する。そのため裁判は2014年1月20日に──ベンゼマ、リベリの両被告の出廷にかかわらず──再開することになった。

 リベリ被告はデハールさんと性的関係を持ったことを認めている。「ザヒア裁判」として知られる事件の中心人物であるデハールさんは、2009年にミュンヘン(Munich)を訪れ、リベリ被告の26歳の「誕生日プレゼント」になったとされているが、デハールさんによると、リベリ被告は自分が当時18歳未満だったっことは知らなかったかもしれないという。

 一方のベンゼマ被告はその1年前、当時16歳のデハールさんを買春し性的関係を持ったとして起訴されている。ただベンゼマ被告はデハールさんと会ったこともないとして否認している。(c)AFP/Sylvain Peuchmaurd