【5月1日 AFP】バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は4月30日、キューバにあるグアンタナモ(Guantanamo)米海軍基地内の収容施設は米国の国益を損なっていると警告、施設の閉鎖に向けた新たな努力を誓った。

 同施設では最近になり、起訴も裁判も無しに無期限に拘禁されていることに抗議してハンガーストライキを行う収容者の数が増え続けている。これにより同施設は再びメディアの注目を集め、オバマ大統領は難しい立場に立たされている。

 ホワイトハウス(White House)での記者会見で、グアンタナモでのハンストについて質問を受けたオバマ大統領は、同施設を法律上の「ノー・マンズ・ランド(no man’s land、『曖昧な場所』の意)」と呼び非難。議会に対し、施設閉鎖に同意するよう求めた。

「(同施設は)金が掛かり、不効率。国際社会における立場という意味で、われわれ(米国)を傷つけている」(オバマ大統領)

 オバマ氏は2008年の大統領選で同施設の閉鎖を公約。2009年の大統領就任直後には、同施設の閉鎖計画を発表していた。しかし共和党員を主とした多くの議員が施設の維持を主張、被収容者を米国本土に抑留しておくことは非常に危険であり、容疑者は軍事法廷でのみ裁かれるべきだと訴えてきた。(c)AFP/Dan De Luce