【4月17日 AFP】米当局がフランス産チーズ「ミモレット」の輸入を禁止したことに対し、ニューヨーク(New York)で13日、約40人が抗議デモを行い、街頭で味見用のチーズを配った。

 鮮やかなオレンジ色が特徴のこのチーズは3月以来、数百キログラムが米税関で差し止められている。米食品医薬品局(US Food and Drug AdministrationFDA)が、極小のチーズダニが「寄生」していると警告したためだ。しかし、ミモレットのくすんだ外皮を作り出すのはこのチーズダニで、ミモレットの製造には不可欠だ。

 輸入業者や消費者は米当局の決定に怒り、交流サイトのフェイスブック(Facebook)に「ミモレットを救え」と名付けたページを立ち上げた。また、13日にはオレンジ色の服に身を包んでグリニッジ・ビレッジ(Greenwich Village)に集まり、輸入禁止について関心を高めようと、通りかかる人たちに一口サイズに切ったミモレットを配った。

 参加したチーズ輸入業者の男性は「在庫の8個(重さ約3キロ)を使って、多くの人にこの問題を知ってもらおうと考えた」と話した。長年ミモレットを輸入してきたことから、今回の禁止には当惑しているという。「当局はアレルギーを心配しているのだろう。だがこの20年間、何の問題も起きていない」

 デモには遠くテキサス(Texas)州からの参加者もいた。フェイスブックを見て夫と娘とやって来た弁護士の女性は「ミモレットを応援したい。わたしたち家族は、ミモレットが大好きなの」と話した。(c)AFP