【4月5日 AFP】中国で初めて人への感染が確認された鳥インフルエンザ(H7N9型)で5日、6人目の死者が確認されたと、国営新華社(Xinhua)通信が報じた。

 新たに死亡したのは東部・浙江(Zhejiang)省湖州(Huzhou)市に住む64歳の農家の男性で、これまでに感染が確認されている14人のうちの1人とみられる。同省での死者は2人目となった。

■上海で人から人への感染か

 一方、4日に新たに2人が死亡して確認された死者が計4人となった上海(Shanghai)では、保健当局が家禽(かきん)類の殺処分を開始した。

 上海当局によると、死亡した感染者の看病をしていた人物にインフルエンザのような症状が出ているため、治療しながら経過を観察しているという。人から人への鳥インフルエンザの感染が起きるとする証拠はこれまでにない。

 新華社が伝えた中国農業省の4日の発表によれば、上海市松江(Songjiang)区の農産品卸売市場のハトからH7N9が検出された。ウイルス株の遺伝子配列を解析した結果、感染者から検出されているウイルスと同じ起源である可能性が高いという。

 当局はこの市場の全ての鳥を殺処分と、鳥の排せつ物や汚染された可能性がある食品の無害化処理、さらに市場全体と鳥の運搬に使われた車両などの消毒作業を指示すると同時に、感染ルートを調べている。(c)AFP