【3月14日 AFP】中国・上海(Shanghai)市内を流れる黄浦江(Huangpu River)から大量のブタの死骸が回収された事件で、上海市当局は13日の時点で死骸が6600匹を超えたと報告した。

 市はこの日新たに685匹を回収。市内水道の22%をまかなう水源の汚染と市の対応に批判が高まる一方、上海市は「水道水の水質は、国の飲用水の衛生基準の範囲内にある」との声明を出している。

 上流の農民が病気で死んだブタを投棄したとみられており、市は養豚産業が盛んな近郊の浙江(Zhejiang)省嘉興市(Jiaxing)を疑っている。これに対し、人民日報(People’s Daily)オンライン版のチャットでは嘉興市の職員が匿名で、「同市の川で投棄された死骸が上海に流れ込んだ可能性は無視できない」と語っている。

 また上海市農業委員会は11日、死骸の一部から「豚サーコウイルス」が検出されたと発表した一方で、「ブタにはよくある病気で、人には伝染しない」と人への影響を否定した。また中国では一部、病死したブタの肉を売る業者がいることから、市当局は死骸の肉が市場に出回らないよう監視を強化している。(c)AFP/Bill Savadove