【1月11日 AFP】米航空宇宙局(NASA)は7日、高性能宇宙望遠鏡「NuSTARNuclear Spectroscopic Telescope Array、核分光望遠鏡アレイ)」が捉えた、地球から1万1000光年の距離にある超新星残骸「カシオペアA(Cassiopeia A)」の画像を公開した。

 青はNuSTARが初めて捉えた高エネルギーX線(10~20キロ電子ボルト)、赤と緑はチャンドラX線観測衛星(Chandra X-ray Observatory)でも観測可能なより低エネルギーのX線(緑:8~10キロ電子ボルト、赤:4.5~5.5キロ電子ボルト)を示している。

 カシオペアAを作り出した超新星爆発が発した光は、1万1000年の時間をかけ、300年前に地球に到達したとみられている。恒星は太古の昔に死んでいるが、その残骸はいまだ活発に活動を続けている。

 外側の青いリングは超新星爆発の衝撃波が周囲の物質に衝突し、粒子を光速の1%未満の速度まで加速させている領域だ。NuSTARを用いた観測により、これら粒子がどのようにしてこれほどの高エネルギーにまで加速されたのかという謎を解く手がかりが得られると期待されている。(c)AFP