【11月22日 AFP】コンゴ民主共和国(旧ザイール)の反政府武装勢力「M23(3月23日運動)」のスポークスマンは21日、同国東部の主要都市ゴマ(Goma)を制圧した今、全土の掌握を目指していると述べ、ジョゼフ・カビラ(Joseph Kabila)大統領は辞任すべきだと主張した。

 M23は20日、大きな抵抗もなくゴマを制圧。その翌日、M23のスポークスマンはゴマのスタジアムに集まった群衆を前に行った演説の中で、「われわれはゴマで止まらない。ブカブ(Bukavu)、キサンガニ(Kisangani)、首都キンシャサ(Kinshasa)まで進む」と述べた。また同スポークスマンは、カビラ氏は選挙結果をめぐって紛糾した2011年の大統領選の正当な勝者ではないと非難し、大統領の辞任を要求した。

 コンゴとルワンダの首脳は20日、ウガンダの首都カンパラ(Kampala)で会談した。ウガンダのサム・クテサ(Sam Kutesa)外相はAFPに「カビラ大統領とルワンダのポール・カガメ(Paul Kagame)大統領は20日夜に2時間にわたって会談した」と述べ、話し合いは21日にも行われると付け加えた。クテサ外相によると、ウガンダのヨウェリ・カグタ・ムセベニ(Yoweri Kaguta Museveni)大統領の働き掛けに対し、両首脳は悪化しつつある情勢について協議することに同意したという。

 コンゴの騒乱で人道危機への懸念が増している。国連(UN)や人道支援団体の報告では、市民の殺害や拉致、市民に対する略奪や恐喝が行われているという。(c)AFP/Phil Moore