【8月14日 AFP】フィリピン当局は13日、豪雨による洪水で大きな被害を受け約50万人が避難生活を送るマニラ(Manila)首都圏で、熱帯低気圧の接近によりさらに被害が拡大する恐れがあるとして警戒を呼び掛けた。

 市内の約8割が冠水したマニラでは水がほとんど引いたものの、北にある水田地域はその多くがまだ水に漬かったままであり、場所によっては首の位置まで水位が上がっている。

 体育館や学校などの避難所で暮らす41万1000人の大半は水に沈んだ農村地帯の住民で、避難所の外には浸水した家で苦しい生活を強いらている人も多い。

 2週間にわたり容赦なく降り続けたモンスーン性の雨は前週初めにピークを迎えた。約2日間の豪雨に見舞われた主島のルソン(Luzon)島では、政府発表によれば少なくとも92人が死亡、340万人以上が影響を受けた。

 人口約1500万人の巨大都市マニラで発生した洪水は2009年以来の最悪な規模となった一方、北部の農村地帯の住民はこれほどまでの洪水はここ数十年で見たことが無いと語っている。(c)AFP/Mynardo Macaraig