【7月30日 AFP】27日の中国国営英字紙チャイナ・デーリー(China Daily)によると、中国国防省は26日までに、南シナ海(South China Sea)の西沙諸島(英語名:パラセル諸島、Paracel Islands)永興(Yongxing)島に三沙(Sansha)市を設立、新設した軍駐屯地に司令官を任命したと発表した。南シナ海の領有権問題で、自国の主張を固める狙いがあるとみられる。

 新設された三沙市は、中国でも人口、土地面積ともに最小の都市だが、当局は南シナ海の広い海域を管轄するものとしている。国営メディアが掲載した写真には、永興島に大型ドームや柱を備えた市庁舎、警察署、銀行、電気通信事務所が建てられ、質素な木造家屋の外でくつろぐ住民らの姿などが映っている。

 一連の動きに対し、ベトナムやフィリピンなど中国と南シナ海の領有権を争う近隣諸国は強く抗議している。(c)AFP/Kelly Olsen