【4月25日 AFP】(記事更新、写真追加)サッカー欧州チャンピオンズリーグ2011-12(UEFA Champions League 2011-12)は24日、準決勝第2戦が行われ、チェルシー(Chelsea)は2-2でFCバルセロナ(FC Barcelona)と引き分け、2試合合計をスコアを3-2として決勝進出を決めた。

 本拠地スタンフォード・ブリッジ(Stamford Bridge)での初戦を1-0で先勝していたチェルシーは、バルセロナにプレッシャーを与える試合運びを見せながらも前半12分にディフェンダー(DF)のギャリー・ケイヒル(Gary Cahill)を負傷交代で失い、フォーメーションの変更を余儀なくされた。

 試合を支配したバルセロナの先制点は時間の問題となり、同35分にセルヒオ・ブスケッツ(Sergio Busquets)が得点を挙げ均衡を破ると、さらに同37分にチェルシーは主将のジョン・テリー(John Terry)がアレクシス・サンチェス(Alexis Sanchez)へのファウルでレッドカードを受け退場処分となって数的不利な状況となった。

 すると、先発のセンターバック2人を欠いたチェルシーのその場しのぎ守備陣のもろさが露呈するのに時間はかからず、バルセロナはそこを突いて、アンドレス・イニエスタ(Andres Iniesta)が同43分に2点目を挙げた。

 それでも前半ロスタイム、チェルシーはカウンターからラミレス(Ramires Santos do Nascimento)がアウェーゴールとなる1点を返し、合計スコアではリードを奪い前半を終えた。

 後半開始直後、チェルシーはディディエ・ドログバ(Didier Drogba)がセスク・ファブレガス(Cesc Fabregas)をペナルティーエリア内で倒しペナルティーキック(PK)を献上するも、今シーズン通算63得点を誇るリオネル・メッシ(Lionel Messi)のシュートはクロスバーに直撃し失点を免れた。

 その後も敗退を免れたいバルセロナの猛攻は続き、メッシ、シャビ・エルナンデス(Xavi Hernandez)、イニエスタらにゴールを狙われたチェルシーだったが、後半ロスタイムにバルセロナ守備陣の裏に抜け出したフェルナンド・トーレス(Fernando Torres)が1対1となったGKビクトル・バルデス(Victor Valdes)をかわして2点目を流し込み、決勝進出を決定付けた。

 勝ち抜けを決めたチェルシーだが、5月19日に行われる決勝戦では、累積警告によりラミレス、ラウル・メイレレス(Raul Meireles)、ブラニスラフ・イヴァノヴィッチ(Branislav Ivanovic)が、退場したテリーとともに出場することができなくなっている。

 試合後、チェルシーのロベルト・ディ・マッテオ(Roberto Di Matteo)暫定監督は、決勝進出を決めたチームの輝かしい成功を絶賛し、「多くの人が私たちの勝利はないと見限っていたけれど、チェルシーの選手たちがどんな特性を持っているかを見せることができた。厳しい試合になることは承知していたが、10人で戦うことも予定外だったし、予想以上に難しかった。バルセロナには素晴らしい選手がいる、本当に最高のチームだけれど、私たちも実力を見せた」とコメントした。

 一方敗れたバルセロナのジョゼップ・グアルディオラ(Josep Guardiola)監督は、衝撃的な敗退に冷静な意見を述べた。

 グアルディオラ監督は「最初に感じたのは大きな悲しみだ。われわれは本当にいいプレーをしたと思う。決勝進出に向けてやれることは全てやった。決勝は凄いものだが、今回はテレビで観戦しなければならないね」とコメントし、「最近調子はよかったが、それでは足りなかった。サッカーではたまにこういうことが起きる。今年は私たちの年ではないようだから、勝てないようだ」と話した。(c)AFP/Rob Woollard