【3月23日 AFP】イングランド・プレミアリーグは24日から第30節が行われ、ボルトン・ワンダラーズ(Bolton Wanderers)は、本拠地リーボックスタジアム(Reebok Stadium)にブラックバーン・ローバーズ(Blackburn Rovers)を迎え、ファブリス・ムアンバ(Fabrice Muamba)が倒れて以来初めての試合を行う。

17日に行われたトッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)とのFAカップ2011-12(FA Cup 2011-12)準々決勝で、23歳のムアンバがピッチに倒れ、試合は延期になった。

 ボルトンのチームドクターは、トッテナムの本拠地ホワイト・ハート・レーン(White Hart Lane)でムアンバが倒れてから心停止状態が78分間続いたことを明らかにしている。

 ムアンバは現在ロンドン市内の病院の集中治療室に入院しているが、状態は着実に回復へと向かっている。

 20日に予定されていたボルトンとアストン・ビラ(Aston Villa)のリーグ戦第29節は延期されたが、ムアンバの意識が戻ったことを受け、ボルトンは本拠地でのブラックバーン戦の開催を決定し、トッテナムとの再試合は27日に行われることになった。

■ボルトンのコイル監督「試合は難しくなる」

 21日に行われた第29節でクイーンズ・パーク・レンジャーズ(Queens Park RangersQPR)がリバプール(Liverpool FC)に3-2で勝利したため、ボルトンは現在降格圏内に順位を下げている。

 ボルトンのオーウェン・コイル(Owen Coyle)監督は、選手たちがショックをまだ引きずっていることを認めながらも、ムアンバの名誉のためにも、残留を争うライバルを相手に激しく戦わなくてはならないと語った。

 コイル監督は「選手たちには、ピッチの上で90分間プレーできない選手がいるならば、その選手は起用しないと伝えた。彼らがプレーできる状態に無いのなら、私はプレーを望むことはできない。われわれはまだファブリスのことを思っており、試合は難しくなる」と話している。

 ボルトンに所属するアイスランド代表のディフェンダー(DF)、グレタル・ステインション(Gretar Steinsson)は、「選手たちはファブリスが回復に向かっていることに喜んでいるよ。だけど、彼はまだ予断を許さない状態にあり、集中治療室で治療を受けている。24日の試合に集中しなければならないが、頭の片隅にファブリスのことが残っているんだ。僕らはファブのためにプレーしたいと思っている」と語った。(c)AFP/Graham Chase