【1月31日 AFP】英ウォリントン(Warrington)で30日、サッカー元ウェールズ代表監督のガリー・スピード(Gary Speed)氏の死因を究明する審問が行われ、スピード氏は誤って自らの命を絶った可能性があるとの結論に達した。

 現役時代にリーズ・ユナイテッド(Leeds United)やエバートン(Everton)、ニューカッスル(Newcastle United)、ボルトン・ワンダラーズ(Bolton Wanderers)、そしてシェフィールド・ユナイテッド(Sheffield United)を渡り歩いたスピード氏は、2011年11月27日に英北西部チェシャー(Cheshire)州の自宅で首をつって死亡しているところを、妻のルイーズ(Louise Speed)さんに発見された。

 死因は首つりによるものと断定されたものの、検視官は、「意図的なのか偶然なのかを判断するのに十分な証拠がない」とし、スピード氏が首にケーブルを巻きつけた状態で自宅のガレージの階段に座って「うとうとした」のではないかとコメントした。

 一方、ルイーズさんはウォリントン検視法廷(Warrington Coroner's Court)で、スピード氏死去の4日前に夫婦で携帯電話のテキストメッセージを交わし、スピード氏が自ら命を絶つと話題にしたものの、その後思いとどまったと語った。スピード氏はその後、2人の息子が「どれほど大事か」を興奮気味につづっていたとルイーズさんはテキストメッセージのやり取りを振り返った。

 ルイーズさんは審問の中で、スピード氏の死の前日の11月26日に2人でディナーパーティーから帰宅した際に「自宅に入り、何でもない言葉を交わした」と、口論があったことを明かした。

 ルイーズさんはその後、頭を冷やそうと1人でドライブにでかけたものの、帰宅した際に家の中に入ることができず、スピード氏とも連絡が付かなかったため、車の中で一夜を過ごしたという。

 翌朝(27日)午前6時に目を覚ましたルイーズさんは、その直後にガレージの窓からスピード氏の姿を発見。息子たちを起こして家の鍵を開けさせ、救急サービスに通報した。

 スピード氏はテレビアンテナの一部をガレージの階段の手すりにかけて首をつっている状態で発見されたものの、ルイーズさんはメモやメッセージは残されていなかったとしている。

 また、ウェールズ代表のチームドクターは、スピード氏にストレスや鬱(うつ)の兆候はなかったと審問で証言、2010年までスピード氏が監督を務めたシェフィールド・ユナイテッドの医療スタッフも、指揮を執っていた間に精神的な問題はなかったと語っている。

 死因の断定後、スピード氏の家族はその悲痛な思いをあらわにしている。

 リーグ・マネージャーズ協会(League Managers' Association、LMA)のリチャード・ビーヴァン(Richard Bevan)氏が代読したスピード家の声明は以下の通り。

 「ガリーの死去とその亡くなり方によって、2011年11月27日は私たちの人生で最も残念な日となりました。それから9週間、それぞれに耐え方を探し出さなければならない、辛い瞬間が度々訪れています。これから、私たちは、夫、父親、兄弟、息子のいない未来に適応しなくてはなりません。それでも、ガリーの思い出は私たちの心の中で光り輝いています。そして、彼とともに過ごした素晴らしい時間を永久に心に刻んでいきます」

(c)AFP

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