【12月13日 AFP】11月28日に行われた大統領選の結果を野党側が受け入れ拒否しているコンゴ民主共和国(旧ザイール)で、選挙管理委員会が再選を発表した現職のジョゼフ・カビラ(Joseph Kabila)氏は12日、選挙に一部不備があったという認識は示したが、選挙結果が信頼性に欠けるという報告についてははねつけた。

 2001年から大統領職にあるカビラ氏に新たに5年の在任期間を与えた今回の選挙後、同氏が見解を示したのは初めて。今回の大統領選の結果に対して首都キンシャサ(Kinshasa)では抗議デモが起き、警察と激しく衝突している。外国からの選挙監視団や同国で力を持つ教会は選挙結果を批判している。

 カビラ氏が批判したのは、ジミー・カーター(Jimmy Carter)元米大統領が創設したNGO「カーター・センター(Carter Center)」が派遣した国際選挙監視団が10日に発表した報告。監視団は、約3000か所の投票所で選挙結果が紛失したことや、カビラ氏への支持が強い地域の投票率が「ありえないほど高い」といった不正を発見したと報告した。また開票結果は不正が多すぎ「信頼性に欠ける」と指摘した。

 キンシャサで12日、英BBCなどとの会見に応じたカビラ氏はこれらの指摘を否定し、「誤りがあったのだろうか?それはそうだろう。アフリカ大陸や、ほかのどこの選挙でも同じように。しかし、それでこの選挙の信頼性が問われるというのか?わたしはそうは思わない」と述べた。(c)AFP/Emmanuel Peuchot

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