【10月19日 AFP】米ミシガン(Michigan)州ブラウンズタウン・タウンシップ(Brownstown Township)の警察は8日深夜、泥酔した父親に命じられてバンを運転していた9歳の少女を保護し、父親を逮捕した。18日の地元紙デトロイト・フリー・プレス(Detroit Free Press)が報じた。

 少女は補助席に座っていたが、ペダルには何とか足が届き、ウィンカーを出すなど運転も慎重だった。

 バンが立ち寄ったガソリンスタンドの監視カメラの映像には「停めたよ!」と叫ぶ少女の声が録音されていた。時間は午前3時前。用を足した父親のショーン・ウェイマー(Shawn Weimer)容疑者(39)が千鳥足でバンに戻りながら、従業員に対し、ドライバーに指名した「マイ・リトル・エンジェル」をろれつの回らぬ口調で「運転してるのは9歳だぞ、9歳!」と自慢する様子も映し出されている。従業員は警察に通報し、自らも車で後を追った。

 警察によると、少女はバンを止めた警官に「ルールを守って運転しているのになぜ止めるの?」と真顔で尋ねたため、警官は「君は若すぎるから運転できないんだよ」と教え諭した。少女が運転したのは今回が初めてではないようだという。

 少女の両親は離婚しており、少女は週末を父親と過ごしていた。ウェイマー容疑者は警察に対し、「娘に運転を練習させていた」と説明し、呼気検査を拒否した。少女は警察に、父親が一晩中ウイスキーを飲んでいたことを明らかにした。

 ウェイマー容疑者は、児童に対する重度虐待の容疑などで逮捕された。(c)AFP