【10月14日 AFP】英キャメロン政権の閣僚が、ロンドンの首相官邸近くの公園のごみ箱に、破った公式文書を捨てている写真が大衆紙に掲載され、スキャンダルとなっている。

 英ロンドン中心部、首相官邸のあるダウニング街(Downing Street)からほど近いセントジェームズ公園(St James's Park)で、携帯電話をかけながら公式文書を破り捨てている写真を英紙デイリー・ミラー(Daily Mirror)に掲載されたのは、キャメロン内閣のオリバー・レトウィン(Oliver Letwin)国務相(政策助言担当)。

 捨てられた文書の中には、英当局のテロリスト容疑者の尋問方法に関するものも含まれ、英情報機関の上層部が尋問への英国の関与について「真実の究明に失敗した」経緯が説明されているものもあった。また、有権者の住所や電話番号などの個人情報の詳細が記された文書もあった。
 
 与党保守党のレトウィン国務相の広報担当は、機密保護違反にはあたらないとし、「オリバー・レトウィン氏は出勤途上に度々、同公園内で議会の連絡や支持者との通信を行うことがあり、時に公園内に文書を捨てることがあった。しかし、扱いに慎重を要する類の文書ではない」と擁護している。

 レトウィン国務相はデービッド・キャメロン(David Cameron)首相に対し、英政府の政策の広範囲にわたって助言を与える任にあり、政府の最も機密度の高い文書にも接することができる。(c)AFP